過去ログ - 垣根「いい加減返事をきかせろ、原子崩し」麦野「黙れ」
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31:名無しGEPPER[sage]
2010/05/31(月) 22:33:32.34 ID:.CG2gec0

嫌でも、再び麦野と視線が絡みあってしまう。
こんなに間近で麦野と正面から見つめあったことなんて、長い片思い生活の中で無かった。


(―――麦野、可愛い)


麦野って、こんなにまつ毛が長かったんだな。
切れ長だと思っていた瞳も、近くで見るとアーモンド形で猫の目みたいだ。
すっと通った鼻筋は彫刻みたいに綺麗だし、いつも弓形に歪める口元はうっすらとした桜色。
桃色を好む麦野によく似合う色だ――、と垣根は目を細めた。


「ちょっとぉ、垣根ってば! 耳の鼓膜でもぶち破れたぁ?」


まったく返事をかえさない垣根に業を煮やした麦野は、こてっと首を横に傾げた。
相変わらず見た目とは似つかない乱暴な口調でしゃべるくせに、上目づかいのまま首をかしげる姿は、何とも愛らしい。
そこまで耐えて、垣根の限界は破られた。


ブチッ。


「…………悪い、麦野」

「えっ?」

「もう、無理。限界」

「はあ? ちょ、えっ、なに言って――」

「俺、お前が欲しくてたまらねえ」


脳みその血管が切れたような音が聞こえた後。
垣根は耐えることも考えることも放棄した。
欲しいものは、目の前に。
手が届く場所に、居るのだから―――迷わずに手に入れてしまえばいい。


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