過去ログ - 垣根「いい加減返事をきかせろ、原子崩し」麦野「黙れ」
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7:名無しGEPPER[sage]
2010/05/31(月) 20:31:55.74 ID:.CG2gec0

おいおいおいっ! と垣根は突っ込みを入れたくなってしまった。
独占欲だけは1人前のくせに、自分の女の名前すら呼び捨てにできない一方通行の頭をベシッと叩いてやりたい衝動をぐっと堪える。
わざわざ長点上機学園まで御坂が来た理由はどうせ一方通行のお迎えのだろう、と垣根は予想をたてた。
常盤台中学のある「学舎の園」からだとバスに乗っても30分以上はかかる程遠いのに、御坂は一方通行のためにここまで足を向けたに違いない。


(……麦野も俺のこと迎えに来てくんねえかな)


甲斐甲斐しい少女を横目で見ながら、垣根は今ここに居ない、自分の心を見事に掻っ攫っていった女の事を思い出していた。
カツカツとパンプスのヒールを鳴らして歩く姿は自信に溢れていて、風になびかせる亜麻色の髪が美しい垣根の想い人。
自分の隣でちょこんと一方通行を待っている御坂のように、「垣根!」と笑って校門の前で待っていてくれたらどれほど嬉しいか。


(息を切らして校門まで麦野が走って来て、頬を真っ赤にしながら、
 「その、……垣根に会いたくなっちゃったから、迎えに来た」なんて言ってくれて、
 恥かしさのあまりにぽいっとそっぽをむく麦野とか、マジ最高だんだろうけど。―――ないないない、絶対ない)


だって、彼女は自分に笑いかけてすらくれないのに。


(いっつも、俺が追いかけまわしてるだけだし)


どちらかといえば、垣根は御坂と似たような立場にいる。
尽くされるより尽くす側。
追いかけまわされるより追いかける側なのだ。


(あーぁ、俺も尽くされてぇー)




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