過去ログ - 御坂「――行くわよ、幻想殺し」
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33:名無しGEPPER[saga]
2010/10/07(木) 20:28:51.41 ID:Ks4S6.2o
無骨だが、大きく、暖かい手だと滝壺は思う。

こうして彼が優しく撫でてくれるだけで滝壺は陽だまりにいるような柔らかな幸福感に包まれる。
だから自然と口元が微笑んでしまうのは仕方ないと滝壺は自身に言い訳する。
そして、それを見つけた浜面が余計に撫で回してくるのだから始末に終えない。
以下略



34:名無しGEPPER[saga]
2010/10/07(木) 20:31:03.20 ID:Ks4S6.2o
……そう考えて改めて自分は嫌な女だと実感する。

無理心中もいいところだ。所詮、彼の優しさに甘えているだけ。

きっとどうしようもなくなって、一緒に死んでくれと頼んだとき彼はなんのためらいもなく頷くだろう。
以下略



35:名無しGEPPER[saga]
2010/10/07(木) 20:34:30.92 ID:Ks4S6.2o
「どうした?」

心配そうに覗き込んでくる浜面。
熱はないかと額にかかった髪をかきあげてくる手を優しく退け、首を振った。
以下略



36:名無しGEPPER[saga]
2010/10/07(木) 20:38:51.87 ID:Ks4S6.2o
「……あのー。非情に言い辛いんですが、人前でいちゃいちゃするの超やめてもらえませんか。すっげー目の毒なんですけど」

声に振り返ると、絹旗最愛が物凄い形相でこちらを見ていた。
眉を寄せ、なんというか……物凄い嫌そうな顔で。道で偶然犬の糞に集るハエの大群を見つけてしまった時のような。
以下略



37:名無しGEPPER[saga]
2010/10/07(木) 20:45:10.85 ID:Ks4S6.2o
「はぁ……なんか今日は超滝壺さんのペースな気がします。
 ラブラブフィールド展開しないでくださいよ。部屋から超出て行きたくなりますから」

「らっ、ラブラブフィールドってなんだよその肌がむずがゆくなるような名前はっ!?」
以下略



38:名無しGEPPER[saga]
2010/10/07(木) 21:23:53.05 ID:Ks4S6.2o
「インスタントでいいよな。っつーか豆なんてないんだけど」

「超構いませんよー。超あったかいものが飲みたいだけですから。最近めっきり冷え込みますからねえ」

そう言う絹旗は明らかにサイズの合わないオレンジ色のだぼついた男物のフルジップパーカーをワンピースのように着込み、その下からはデニム地のショートパンツが見える。
以下略



39:名無しGEPPER[saga]
2010/10/07(木) 21:26:16.96 ID:Ks4S6.2o
そこまで考えて我に返った。

つ、と視線を向けた先、部屋の隅。

パソコンデスクのわきにちょこんと座ったうさぎのぬいぐるみを見遣る。
以下略



40:名無しGEPPER[saga]
2010/10/07(木) 21:32:22.41 ID:Ks4S6.2o
死んでいてもおかしくない。

いや――彼女はもう、戻ってこないだろう。

『アイテム』はそういう世界にいるし、そういう状況にいる。
以下略



41:名無しGEPPER[saga]
2010/10/07(木) 21:38:09.91 ID:Ks4S6.2o
以上、短いですが書き溜め分
あと1シーン分ストックがありますが、続きはまた次回


42:名無しGEPPER[sage]
2010/10/07(木) 22:34:01.80 ID:2FWDLMAO
超乙かれさま。



43:名無しGEPPER[sage]
2010/10/07(木) 22:34:59.53 ID:.sOGBxwo



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