らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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410:こなたの旅 29 1/4[saga sage]
2014/10/01(水) 00:02:32.59 ID:QttFb6XO0
29

 お父さんは何て言った?
ヘッドホンが壊れるくらいの力が入っていた。私はヘッドホンを机の上に置いた。
こなた「ふふ、お父さん……エープリルフールはもうとっくに過ぎたよ……そういえばずいぶん前にも似た様な嘘を……」
そうじろう「嘘じゃない……これは本当の話……」
私の話に割り込むように話してきた。
……嘘じゃない……
お父さんの顔は真剣そのものだった。
こなた「そ、それで相手は……?」
そうじろう「受けてくれなければこなたに話さない」
なんだろうこの気持ちは……
私は立ち上がると部屋を出た。
そうじろう「何処へいく……まだ話は終わっていない……」
私は制止を無視して歩いた。お父さんが後から付いてくるのが分る。
そして……お母さんの位牌の前で立ち止まった。
そうじろう「こなた……」
お父さんもすぐ後ろで止まった。
若い頃……生前のお母さんの写真……にっこり微笑んでいる。
こなた「……正子さんってお母さんに似ている……そうゆい姉さんが言ってたみたいだね……」
私はお母さんの写真を見ながら話した。
もちろん容姿はぜんぜん似ていない。似ているのは内面的な事を言っているに違いない。
そうじろう「……それを何処で?」
こなた「つい一時間くらい前までゆたかが遊びに来ていたから……」
そうじろう「そ、そうか、ゆーちゃんから聞いたのか……」
おとうさんは私の前に移動すると座り位牌に手を合わせた。
そうじろう「こなたが神崎さんの母親を連れてきた来た時正直驚いた……知るはずも無いかなたの面影を感じて俺に合わせたのかと思った」
こなた「そんなの知らない……家を焼かれてしまったから呼んだだけ、私の友達の母親だから」
そうじろう「知らなかったのか……これも何かの縁なのかもしれない……」
こなた「もしかしてお母さんの代わりで?」
お父さんは振り返って私を見た。
そうじろう「違う、違うぞこなた、それは断じてない、かなたの代わりではない、神崎正子、一人の女性として愛しているから……決して代わりではない」
愛している……か、例え娘にでもそんなに簡単にはっきり言えるなんて……
そうじろう「お母さんを……かなたを裏切ったと言いたいのか?」
裏切り……お母さんはどう思っているのだろう……亡くなっているから聞けるはず無いもない。
それなら正子さんの亡くなった旦那さんはどうなの……?
あやめさんならどうした?
皆聞けない。
そうじろう「……こなた、これは浮気でも裏切りでもない、分って欲しい」
聞けないなら生きている人で決めるしかない。
私はどう思う……
お父さんのあの真剣な態度、正子さんは受けたって言っていた。
そうじろう「こなた……」
お父さんは涙目になっているた。
こなた「……正子さんは?」
そうじろう「アパートに送って来た」
そうなのか……お父さんは私が許すかどうか試しているのか……
私の意見なんてどうでも良いのに……
こなた「正子さんが受け入れたのならもう私の出る幕はないよ、早く家に連れてきて一緒に住んだら?」
そうじろう「い、いや……あやめさんの喪が明けてから……それに妹のゆきにも相談した、やはり娘の意見も聞かないとな……」
あやめさんは本当は5年前に亡くなっている。喪がどうのこうのは当てはまらない。
って言う事は……正子さんはお稲荷さんの話をしていないのか……
今まで娘の私が話をしていないくらいだから話せないかもしれない。
そうじろう「こなた?」
お父さんは驚いた顔をした。
でも……今はその時じゃないみたい。
こなた「ん?」
そうじろう「も、もしかして、私達を許してくれるのか?」
こなた「さっきそう言わなかった?」
お父さんは私の右手を両手で握った。
そうじろう「ありがとう、ありがとう……」
ありがとう、おとうさんは何度もそう言った。
こんなに動揺したお父さんを見るのは初めてだ。
こなた「お父さんと正子さんが結婚したら……あやめさんとは姉妹ってことになるね……」
そうじろう「……歳は同だったな……誕生日は5月1日だそうだ、彼女はこなたの姉になる……本当に残念だった、
      お父さんの所に取材に来たのは代理だったが、とても楽しい子だった……」
そう、本当は井上さんが取材に来る筈だった。急病であやめさんが代わりを引き受けた。それはまなみちゃんの演奏会の時も……
こなた「それじゃ正子さんに挨拶しに行かないと……」
そうじろう「い、いや、それはもう少しまってくれ……」
こなた「どうして、私が許したならもう何も阻む者は居ないよ?」
そうじろう「時間を見ろ、もう遅い」
こなた「それじゃ明日だね、私は早番だから夕方には帰れる、どうせ家に呼ぶんでしょ?」
そうじろう「そ、そうだが……」
こなた「それじゃ決まりだね……それにしてもどうやって正子さんを落としたの、口説いたとか?」
そうじろう「こ、こら、人聞きの悪いこと言うな、別に口説いてなんかいない、ただ自然に……」
お父さんの顔が赤くなっている……これはいじり甲斐があるってもんだ。
こなた「確かに……確かにゆいの言うとおりかなたの面影があった……しかしそれだけではプロポーズなんかしない……」



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