らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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ひよりの旅 45/112
[saga sage]
2013/02/11(月) 20:23:56.18 ID:W145K4B60
居間に戻るとまなぶが心配そうな顔をしていた。
まなぶ「な、何か悪い事でもしたかな?」
ひより「あ、ああ、何でもない、それよりまつりさんがそろそろ来るって、シミュレーション通りで行くから……」
まなぶ「分った」
言えるはずも無い、かがみ先輩が勘違いしていたなんて……わざわざかがみ先輩が部屋を移した意味がやっと分った。
まつり「ただいま〜ごめん、ごめん、すっかり忘れてた〜」
玄関の方からまつりさんの声がした。
かがみ「ごめんじゃないわよ、最低よ……文句は後ね、それより急いで、居間で待機しているわよ」
階段から降りてきたかがみ先輩。呆れた様子が声だけで分る。
まつり「サンキュー!」
まつりさんが居間に入ってきた。
ひより・まなぶ「こんにちは〜」
まつり「こんにちは……」
部屋に入ったまつりさんは最初にまなぶに目線を向けた。
ひより「あ、紹介します、私の大学で、アシスタントをしている……」
まつり「宮本さんでしょ、話しはかがみから聞いてる」
聞いているって何を……まつりさんの顔が少しにやけているように見えた。
まつり「お似合いのカップルじゃない」
ひより・まなぶ「へ?」
居間の入り口から半身隠れてかがみ先輩が私の方を向いている。腕を顔まで上げてゴメンのポーズをしていた。ま、まさか、
『なんて事をしてくれたの!!!』
私は心の中で叫んだ。早とちり過ぎる。すんなり協力するなんて言ったのはこの為だったのか。
ひより「ち、違います、私達はそんなんじゃありません」
まつり「その必死に否定するのが余計に怪しい……」
まつりさんは笑いながら私達の前に座った。この誤解を解くのは並大抵のことじゃ出来ない……
まなぶが呆気にとられて放心状態になっている。まずい、まつりさんのペースに流されてはいけない。
ひより「あ、あのですね……」
まつり「ふふ、冗談はこれまでにして、取り敢えず自己紹介、私は柊まつり、この家の四人姉妹の次女、大学を卒業して現在は近所の工場の経理をしています」
まつりさんはまなぶの方を見ていた。さっきまでのふざけた姿とはもう違っていた。私は肘で軽く突いて合図をした。まつりさんの切り替えの早さには私も付いていけない。
まなぶ「私は宮本まなぶです、田村さんと同じ大学で学んでいます、家が遠いので佐々木整体院の佐々木さんの所に住み込させてもらっています」
まつり「佐々木整体院……佐々木さんの親戚なの?」
まなぶ「はい」
まつり「それじゃ、そこで飼っている犬のコンは知っているでしょ?」
『しめた!!』
私は心の中でガッツポーズをした。シミュレーション通りの反応だった。
嘘を付けばその嘘を誤魔化すためにまた嘘を付かなければならなくなる。嘘が嘘を呼び収拾がつかなくなり、重なっていくうちに辻褄が合わなくなりやがて嘘はバレてしまう。
私は考えた。嘘を付く必要なない。要はまなぶの正体だけを隠せば良い。
まなぶは実際に佐々木さんの家に住んでいる。居候であるのも事実。そこに何の間違えも無い。
そこで私は佐々木さんに頼んで苗字を付けてもらった。そして私の大学の学生になってもらった。佐々木さんの友人に戸籍や名簿の操作を出来る友人が居て、その人がしてくれた。
佐々木さんの友人なのだからやっぱりその人もお稲荷さんに違いない。
まなぶ「はい、コンは散歩が好きでよく佐々木さんと出かけていましたね」
まつり「ふふ、田村さん、取材なら私より宮本さんの方が詳しいかもよ」
本人なのだから彼ほどコンに精通している人はいない。
まなぶ「この度はコンの世話をしていただいてありがとうございました、遅ればせながらお礼を言わせて下さい」
まつり「どう致しまして……」
やった。お礼を言う事が出来た。これでまなぶの目的はほぼ達成された。私の目的もほぼ達成した。
まつりさんはまなぶをじっと見た。
まなぶ「何か?」
まつり「う〜ん、何だろうね、初めて会うのに以前何処かで会ったような感覚……デジャビュって言うのかな」
まなぶ「私の様な人は沢山しますからね、他の人からも時より言われます」
まなぶとまつりさんの会話は私のシミュレーションでしていない領域に入った。あれほど緊張していたまなぶも自然体になっている。
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