411:名無しNIPPER[sage]
2017/05/26(金) 08:47:15.66 ID:MWMnhd+6O
 支援保守 
412: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/05/27(土) 20:58:39.64 ID:iQ7XYMi0O
 ===== 
  
  
 銀子に依頼を断られてから一週間。 
 真九郎は他の情報屋をいくつか当たってみたが、成果は微々たるものだった。 
413: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/05/27(土) 20:59:05.41 ID:iQ7XYMi0O
 井戸水を浴びる真九郎の横に立って、手ぬぐいと着替えを差し出してくるのは崩月散鶴。 
 夕乃の妹であり、真九郎にとっても妹のような存在だ。 
 生まれる以前からこの家にいた真九郎に対して、散鶴も兄のように慕ってくれている。 
 散鶴は紫より二歳年下の小学四年生。 
 ただし、散鶴の方が身体の成長は著しく、身長は紫とさほど変わらない。 
414: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/05/27(土) 20:59:37.78 ID:iQ7XYMi0O
  
 「ありがとう、ちーちゃん」 
  
 お茶を淹れてくれた散鶴にお礼を言うと、お盆に口元を隠して恥ずかしそうに笑う。 
 夕乃の笑顔とは別の意味で癒される笑顔に、真九郎もつられて笑う。 
415: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/05/27(土) 21:00:03.80 ID:iQ7XYMi0O
  
 「あります」 
  
 「ほら、さっきまで一緒に稽古してたし……」 
  
416: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/05/27(土) 21:00:29.48 ID:iQ7XYMi0O
 笑顔で提案する真九郎に、夕乃は顔をひっこめる。 
 そのまま背を向けて、真九郎さんのニブチン、だの、私の意気地なし、だのとブツブツ言っている。 
  
 「おじいちゃん、今度、家族旅行でもしない?」 
  
417: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/05/27(土) 21:00:55.59 ID:iQ7XYMi0O
  
 夕乃は幸せそうな顔を浮かべ、散鶴はそんな姉を見ながら小さく溜息を吐いた。 
  
 「別に、お姉ちゃんのためだけじゃないけどね……」 
  
418: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/05/27(土) 21:01:26.79 ID:iQ7XYMi0O
  
 真九郎にはそれが、夕乃が言葉を躊躇っているように見えた。 
  
 「崩月家当主なら、何か知っているんじゃないの?」 
  
419: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/05/27(土) 21:01:52.44 ID:iQ7XYMi0O
  
 「それは」 
  
 「それとも、正義のヒーローにでもなるおつもりですか?」 
  
420: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/05/27(土) 21:02:53.48 ID:iQ7XYMi0O
 少し短いですが今回はここまで 
 電波の方を定期的に読み返しているんですが、やっぱ面白いですね 
  
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