ミリマスSS投稿スレ
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404:名無しNIPPER[sage]
2017/06/10(土) 15:40:17.10 ID:rBWuvlZ7o

 懐かしさで書いて気づいたけど、雪山のレックスってP2じゃん……。供養も兼ねて、続かない。
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 この果てなく広がる世界には、人々の住まう集落が無数にある。石とレンガで作られた、格調高い建物が並ぶ荘厳な造りの巨大都市。
 涼やかな風が体を打ち、牧羊の世話をする遊牧民のいる草原。そしてまた、凍てつく氷と風に閉じ込められた雪山を越えた先にある、山間の谷に作られた小さな村。
 ……そう、小さいけれど人が住み、日々の営みを育みゅしっほへつひゅまひぃ――。
「起きろ百合子! 寝るんじゃない!」
 耳元で怒鳴られ、次に頬っぺた全体に痛みが走る。乙女の顔をそんなに軽々しくはたくなんて最低です! なんて開けたハズの口からは、ふがふがと真っ白い息が漏れるだけ。
 おまけに全身が痛む痛む。思わず両手で肩を抱き、私は積雪の上からお尻を上げた。……寒い!
「だから出発前に訊いたんだ。そんな装備で大丈夫かって」
「へも、おひはまは……」
「お日様? とっくに雲で隠れてるよ」
「お師様は、や、やまをこへるほひは――」
 ああ、ダメ。雪山の寒さは私の顔をたちまちのうちに強張らせ、喋ることすらままならない。
 そんな私の姿を見かねたのか、お師様は自分の荷物から取り出した小瓶をこちらへ放り投げてくれました。
 かじかんだ両手でなんとか落とさないようにキャッチすると、じんわり伝わる暖かさ。
「飲みかけで悪いが、ここで死なれちゃ俺の目覚めが悪いからな」
 へっ? でも、それってつまり間接キ――。
「嫌なら飲むなよ。最後の一瓶なんだから」
「のっ、のみまふのみまふっ!」
 私は慌てて応えると、渡されたばかりのホットドリンクの蓋を開ける。口に含めば、唐辛子のピリッとした辛さとほろ苦さ。
 お腹の中から熱が湧き、飲み終わる頃には指の先までポカポカに。
「ほぅ……九死に一生を得るって、こういうことを言うんですね〜」
「お前さん、ことあるごとに言ってるような……まぁいい」
「あっ、あっ! 待って下さい! この辺雪で歩きにくくって……」
 そうして私が、呆れ顔のお師様の後を慌てて追いかけようとした時でした。突如頭の上で聞こえた雪山を震わす獣の咆哮。
 私が反射的に武器へと手を伸ばすと、振り向いたお師様が人差し指を口に当てる。それは「動くな、騒ぐな、逃げる準備だけはしろ」の合図。
 次の瞬間、私たちの前に降り立った影は――。
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