提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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317: ◆zqJl2dhSHw[Sage saga]
2016/10/26(水) 20:56:52.47 ID:tGGViKsk0
ーー北方棲姫ーー

北方棲姫は演じながらも龍驤を見て確信した。

自分の一番のお気に入り、一番格好いい素敵な飛行機は間違いなく彼女のものだったと。

北方棲姫は何時も何時も不思議に思っていた。

自分が持っている飛行機はどれもこれも丸くてカワイイ。

そんな中でたったひとつ、キラキラして格好いい飛行機があった。

自意識を得た瞬間から大切に抱えていた飛行機だが、自分のものというよりは誰かから貰ったものだとわかっていた。

誰から貰ったものだろうか、そんな疑問を抱えて生きていた。

そしていつか必ず、飛行機をくれたことに対してお礼を言いたかった。

これだけ格好いい飛行機だ。持ち主も当然格好いいに決まっている。

左手に抱えた水上爆撃機を見ながら考える。

日向と名乗った航空戦艦は本当に格好良かった。

あれだけ脆弱な艦体にもかかわらず、なんとレ級と真っ向から競い合ったのだ。

そして龍驤と呼ばれた正規空母。

あの小さな艦は随伴艦2盃を庇った上に、ほぼ無傷で爆撃を回避した。

随伴艦は飛行機に反応すらできていなかったにも関わらずだ。

間違いなく龍驤こそ探していた艦だった。

お礼を言おう、この時のために言葉も覚えた。

そして、もう1つ飛行機をくださいとお願いをしよう。

北方棲姫は劇の終了を待つことができなかった。



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