121: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/09/05(土) 01:37:53.44 ID:X+mP6cx90
魔女『じゃあね。
戦士、賢者。
無理は、しないで…』
水晶球が崩れる。
さらさらと、透明な砂になって。
…彼女が消える姿を見るのは、三回目。
三回見て、三回、心が傷んだ。
俺は、何度、彼女を見送れば良いのか。
賢者「それで、ホロスコープの事だけど」
戦士「……………」
賢者「なに?」
いや、なにって。
戦士「口調が」
賢者「ああ」
戦士「口調、変わりすぎだろ。
今のお前、ただの酒場の姉ちゃんじゃねぇか」
賢者「…オルターエゴっていうヤツ。
もうひとり、意図的にキャラクターを演じてるのよ」
戦士「なんで?」
賢者「汚れ仕事ばっかだから。
もうひとりの私が代わりにやってくれてるの。
そうじゃないと、やってらんないって。
勇者だってそうじゃないの?」
ああ。確かに。
軍人の時の勇者は随分口調が違う。
賢者「要は素の自分を隠す事で、ストレスから逃げてるのよねー」
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