147: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/09/12(土) 00:38:42.71 ID:woiMU4L00
賢者「あとはお察しの通り」
戦士「兄貴が生き返ったんだな」
賢者「そうそう。納得いかない弟は王国北部の諸侯を抱き込んで、
独立を宣言したのよ。
なまじ2人とも名君の血を継いでいるだけに、
王国は完全に分裂してしまったのね」
戦士「しかし意外だ。
中央王国と魔法の王国が、かつてひとつの王国だったなんて」
中央王国は魔の荒れ野の西、大陸中原地方の、
火竜山脈の北部に位置する。
現在の国王は16代目。
中央王国国王は代々みなバリバリの武闘派で、
国王自ら軍事面の全てを掌握するのが特徴だ。
反面内政は宰相などに任されているが、
支配力はこれら文官層にも及んでおり、
国王自ら登用した肝いりの面々が名を連ねている。
連綿と紡がれる中央王国軍の歴史にはただ一度の敗走もなく、
15ある師団の中でも第1〜第3師団は王国3師団と呼ばれ、
近衛師団と、騎兵師団・弓兵師団の主力部隊を3人の大将が率い、
その突破力たるや第2・第3師団のみで一国を滅ぼす事も可能だという。
騎兵戦力に優れる反面、
中央王国は国策として魔法排斥を推進しており、
魔術師ギルドもなく、宮廷魔術師も居ない。
神以外の超自然的存在を否定し、理性、倫理、正義を信奉する、
神教の教えに則った騎士道の国といえる。
規制などは行っていないため、
魔法使いの存在は違法ではないが、
国風ゆえか魔法はあくまで占術の範疇に留まる。
個人経営の魔法屋が細々と営業を行っているのみだ。
しかし決して魔法を軽視しているわけではなく、
魔力灯など最低限の日用品は流通しているし、
魔力を人ならざる物質として研究する機関、
王立魔法研究所という施設も存在する。
あくまで魔力エネルギーの解明を目指しているそうで、
れっきとした化学研究所だそうだ。
魔法戦力を保有しない中央王国軍が長らく大陸最強を誇れる点では、
それなりに成果を発揮しているといえるのだろう。
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