魔女「ふふ。妻の鑑だろう?」
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452: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2016/03/28(月) 01:46:42.76 ID:IMgzJVX60



憲兵「その前にひとつ質問だ。
   君を狙う学院執行部を退治した手間賃として答えてくれ」

魔女「あのくらいなら、助けは必要ないよ。
   君たちのように、無為に命を奪うまでもない」

憲兵「だろうね。だから質問で済ませるんだ」

魔女「…いいよ。
   聞きたい事とは?」


憲兵は少し睨めあげるように彼女を見つめ、続ける。


憲兵「雷の研究は、しているか?」


少しの沈黙が流れる。
予想だにしない質問に、彼女は息を飲んだ。

雷魔法。
学院の魔法使いたちが数百年研究を続け、
未だ解明されない、伝説に近い魔法。
それは英雄の証とも言われるお伽話。

学問として最も難しい事は、「存在しない」事だと「証明する」事だ。
仮説に対し100%の否定は不可能に近い。
故に、否定の可能性を限りなく100%に近づけていく。

だが、500年前。
西方から現れたという英雄は、数々の伝承に確かにその左手に雷霆を纏わせたと伝えられる。
雷霆とは神の武器。
聖教の主神は自らの武器を英雄へと分け与えたという。
そしていつしか学院はこう結論づけた。

雷とは、魔法ではない、と。


魔女「……………」


しかし。
異端と呼ばれる彼女はそうは思わなかった事もまた確かだ。





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