184:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:07:51.48 ID:HnyAwiIMo
  
  僕は、高校に入学するとまず生徒会に入った。新入生なので、もちろん選挙の必要がな 
 い平役員からのスタートだった。同時に、これまでの雑学的な趣味の対象の一つだったパ 
 ソコン関係の部にも入部した。 
  
185:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:08:45.39 ID:HnyAwiIMo
  
  部活と生徒会の先輩の勧めのどちらも、僕は二つ返事で引き受けた。優を失って他に熱 
 中することが見つからない僕にとっては、それは好都合な提案だった。僕はもう、同級生 
 たちのカウンセリングはしていなかったし、かといってあの幸せだった日々のように優と 
 いつでも一緒にいるわけでもなかったjから、せめてこういう活動の場に自己実現をしようと 
186:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:09:38.82 ID:HnyAwiIMo
  
  遠山さんを争っている役員たちの確執に手を焼いた僕は、副会長に相談した。意外なこ 
 とに、副会長は結構、彼女のことを知っているようだった。 
  
 「心配することはないと思うよ」 
187:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:10:14.74 ID:HnyAwiIMo
  
  僕が三年生になりしばらくたったある日、遠山さんと池山君という男子生徒が付き合っ 
 ているらしいという情報を教えてくれた副会長が、また新たな情報を仕入れてきた。副会 
 長の話によると、今まで二人きりで登校していた遠山さんと池山君という男は、今では四 
 人で一緒に登校しているというのだ。今まで二人きりだった彼らに加わったのが、遠山君 
188:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:12:02.32 ID:HnyAwiIMo
  
 「・・・・・・どういうこと? ひょっとして彼は重度のシスコンだとか」 
  
 「そうじゃなくて・・・・・・池山君、最近ちょっと変った女の子と仲がいいんだって」 
  
189:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:14:22.41 ID:HnyAwiIMo
  
 「いや。僕が勝手に思い込んだだけだから。君の好きな人って」 
  
  僕は緊張しながらも遠山さんの恋愛関係を探るための言葉を口にした。 
  
190:名無しNIPPER[sage]
2016/04/07(木) 23:14:53.44 ID:HnyAwiIMo
  
 今日は以上です 
 また、投下します 
191:名無しNIPPER
2016/04/08(金) 18:25:49.19 ID:ntb0DuEnO
 なんか会長の告白シーン唐突すぎる 
 優が一年生なのか二年生なのかも混乱してる 
  
192:名無しNIPPER[saga]
2016/04/17(日) 22:56:07.72 ID:GO5crQa4o
  
  やはり同姓同名の他人ではなかったのだ。僕は胸を痛めた。彼女にとっては僕なんて過 
 去の思い出に過ぎないのだろう。だから、同じ学校に入学してもそのことを僕に知らせる 
 気にすらならなかったのだ。それは僕にとっては厳しい発見だった。ある意味、優が黙っ 
 て転校したことより厳しかった。 
193:名無しNIPPER[saga]
2016/04/17(日) 22:57:37.82 ID:GO5crQa4o
  
  そのうち、ひそかに危惧していたとおり、僕が遠山さんに告白して、彼女がそれを断っ 
 たという噂が生徒会内に流れ始めた。それは噂ではなく事実だったのだけど、僕は本気で 
 遠山さんが好きになったわけではない。でもその噂はその部分は抜きで、本気で僕が彼女 
 を好きになり告白して、そして振られたということになっていた。僕は噂をやはり副会長 
194:名無しNIPPER[saga]
2016/04/17(日) 22:58:49.00 ID:GO5crQa4o
  
 「はい。いろいろネットのこととか勉強したくて」 
  
  その一年生の女の子はきれいな顔を上げて僕の方を見て言った。意外としっかりとした 
 口調だった。 
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