200:名無しNIPPER[saga]
2016/04/17(日) 23:05:15.37 ID:GO5crQa4o
  
 「じゃあ専ブラのインストールからしてみようか」 
  
  僕はマウスを持つ彼女の細く華奢な手をじっと見つめながらも、なるべく冷静に聞こ 
 えるように言った。 
201:名無しNIPPER[saga]
2016/04/17(日) 23:08:07.56 ID:GO5crQa4o
  
 「はい。というか、もう見たことはあるんです。でも、画像は削除されてるみたいで一枚 
 も見られなかったんですけど」 
  
  池山さんは相変わらず真面目な表情でとんでもないことを話し続けた。「ああいうのっ 
202:名無しNIPPER[saga]
2016/04/17(日) 23:08:36.10 ID:GO5crQa4o
  
  ようやく僕は部長らしい言葉を池山さんに対して口にすることができたのだった。 
  
  池山さんは僕の言葉を聞き再びうつむいてしまった。その時初めて僕には周囲のことを 
 気にする余裕が生じてきた。 
203:名無しNIPPER[sage]
2016/04/17(日) 23:09:14.75 ID:GO5crQa4o
  
 今日は以上です 
 また、投下します 
204:名無しNIPPER[sage]
2016/04/26(火) 11:33:33.80 ID:SAoScxfQO
 追いついた 期待 
205:名無しNIPPER[saga]
2016/05/01(日) 22:57:47.52 ID:lwUWxol4o
  
 「池山さん、ちょっと付き合ってくれないかな」 
  
  女性を誘うのが苦手な僕だったけど、悩みを持つ相手に対してはまた別だった。高校に 
 入学してから二年以上こういうことをしていなかったのだけど、中学時代に駆使したスキ 
206:名無しNIPPER[saga]
2016/05/01(日) 22:58:16.58 ID:lwUWxol4o
  
 「・・・・・・はあ」 
  
  池山さんの反応は芳しくなかった。それはそうだろう。パソ部みたいなオタクの巣窟み 
 たいな部に、目的があるために入部した彼女が部の先輩にいきなりこんな告白まがいのこ 
207:名無しNIPPER[saga]
2016/05/01(日) 22:59:06.81 ID:lwUWxol4o
  
 「先輩って変な人ですね」 
  
  再びくすりと笑ってから池山さんが言った。「でも、生徒会長をしてるだけあって本当 
 にいい人なんですね」 
208:名無しNIPPER[saga]
2016/05/01(日) 23:00:34.92 ID:lwUWxol4o
  
  from :優 
  sub  :やっほー 
  本文『さっき始めたばっかだけどもう200レス超えちゃった。今日は流れが早いみた 
 い。君が本当にあたしに興味があるなら下のURL開いてみて。今日は人多過ぎだから早め 
209:名無しNIPPER[saga]
2016/05/01(日) 23:02:01.52 ID:lwUWxol4o
  
  ―――彼女は僕が混乱している間、黙って僕を観察していたようだった。僕の混乱振り 
 に飽きれるでもなく、助け舟を出すでもなく、自分の話を強引に進めるわけでもない麻衣。 
 その表情からは何やら僕のことを見極めようとしているような冷静さが感じられた。 
  
210:名無しNIPPER[saga]
2016/05/01(日) 23:03:26.13 ID:lwUWxol4o
  
  もうか弱い少女の振りをする余裕は彼女にはないようだった。この告白は嘘ではない。 
 そう直感した僕はいろいろと混乱している自分の心を静めて、クライアントの話に没頭す 
 る姿勢になった。過去の経験が生きていたのか、僕は自然に傾聴する体勢に移行すること 
 ができたのだった。 
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