加賀「提督……あなたのスタンドは……この世の何よりも優しいスタンド」
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6: ◆rVyvhOy5r192[saga]
2016/01/01(金) 22:36:30.14 ID:e3MAfn1io

(……グレート)


 おとなしくジョニィが手を叩いてから差し出したチップ。

 計『十四個』となった――――つまり初めに配られたそれよりも一つミルクが増えたそれ。テーブルに、好き勝手な面を晒す。

 眺めつつ、仗助は内心嘆息した。


(正直、俺としても『賭け』だったけど……どうやら上手く行ったみてーで何よりッスね)


 途中、いくらかの予想外の展開はあったが――――それでもやはり、『依然変わりなく』『必勝法』を実行できた。

 必勝法とはすなわち――ジョニィが勝ちを確信したそこ、仗助の策を潰したそのところで打ち込む楔。


(コインをあそこまで弾き飛ばしたのは、『取りに行くその間にコインを加工するため』でも『ガムシロップに細工する』ためでもねえ……)


 道路の先を目で追いながら、仗助は頬の汗を拭う。

 そう。賭けだ。いずれにしてもギャンブルであり、いずれにしても困難な道だった。

 最後の仕掛けというのも、本当は内心で『失敗』への不安を押し殺していた。決して彼とて、演技ではなかったのだ。


(瑞鶴さんの言葉が本当なら……そしてあんたの言うように『コインで妖精に頼みごとができる』なら……)


 ジョニィの言葉に偽りがあるか?

 ……それはないだろう。

 詐欺師が付く嘘とは、『僅かな嘘以外のすべてが真実で成り立つもの』か『すべてが想像もつかない大きすぎる嘘』。



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