466:名無しNIPPER
2018/10/23(火) 21:22:32.72 ID:RWsS3nCI0
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 「おお、これは初版本だね。わかった、サインしよう」 
 「あ、ありがとうございます…」 
 イントは、ローザから本を受け取ると、スラスラと中身にサインして寄越した。 
 「はい、これからも大事にしてね」 
 「もちろんです!」 
 ローザはほくほくしながら、本を受け取った。すっかり、討伐のことなど忘れていた。 
 「それで…国王陛下にはなんて言うの?とりあえず、山の上を飛び回ってるのは僕の息子なんだけど、 
 まだ育ち盛りだから飛びたくてしょうがないんだ。飛んでるだけで、村焼いた訳でもないし、国王陛下にも無害でした。 
 討伐の必要はありませんって伝えてくれないかな?」 
 「は、はい!」 
 「それから、ボクのことは国王陛下以外には内緒にしておくれよ」 
 「わかりました」 
 ローザは帰ってから、この事実をどう説明するか悩んだ。 
 結局、王都に帰ったローザは国王陛下にありのままの事実を伝えた。 
 国王陛下は、ワッハッハー!と椅子から転げ落ちんばかりの大笑いをし、一言「いいだろう!」と豪快に言った。 
 騎士団の団員達は、ローザが帰らないのを山を降りて心配していた。 
 「ローザ様、てっきり食われたかと思ってましたよ!」 
 「心配かけたな…すまなかった」 
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