元お嬢様「安価とコンマで最終決戦?」元メイド「8ですぅ」
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25: ◆k9ih1s9J/w[saga]
2016/03/10(木) 22:20:13.78 ID:xB04UDGPo
トール「ソピアさん」

ソピア「どうしたの改まって?」

トール「……昨日、家を覗いてましたよね?」

ソピア「……ごめんね」

トール「別に、いいです。いつか言わないといけない事でしたから」

トール「実は……僕には家が無いんです」

ソピア「昨日いたのは……」

トール「廃屋です。ただ、鍵はあるので物を盗まれる心配はありません」

ソピア「トールくん……」

トール「僕は、孤児なんです」


トール「……生きる知恵も力も無い孤児は、他の浮浪者たちと協力して生活することができません」

トール「彼らは敵なんです。生きるために僕の持つ食糧を奪います」

トール「だから……僕は一人で生きてきました」

ソピア「浮浪者だったんだ……。でも、トールくんは頭がいいよ。どうして?」

トール「体は、人一倍弱かったですから。僕が生きていくためには知識が必要でした」

トール「落ちていた新聞を読んで勉強してました」

ソピア「図書館じゃないの?」

トール「ソピアさん。浮浪者がどうして仕事にありつけないか、知っていますか?」

ソピア「ううん。知らない」

トール「身なりですよ。食べ物や服を買うお金が無いのでやつれてみすぼらしい姿になります」

トール「そんな姿の人にきちんとした仕事を頼みたいギルドなんてないんですよ……」

ソピア「仕事しないとお金が手に入らないのに……ひどい」

ソピア「ごめんね。私、世間知らずで……」

トール「謝ることじゃないです。貴族は……知らないだけですから。知っていて放置している裕福な平民の方こそ批判されるべきです」


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