用心棒「派手にいくぜ」
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25:名無しNIPPER[saga]
2016/04/05(火) 16:52:58.35 ID:sTxvg2L80

用心棒「……あんた、何を知ってる?」

覆面の男「いつとも、どことも申さないが……ある雄藩で、発生したと聞く」

覆面の男「陣屋撫で斬り事件」

用心棒「――!」

覆面の男「……撫で斬りとは言っても、使われたのは鉄砲」

覆面の男「それも、最新型の――アメリカよりもたらされたコ式短銃。持っている者はそうそういない」


覆面の男「用心棒、貴方はそれをお持ちだと小耳に挟んだ」

覆面の男「そして、事件が発生したときその雄藩にいらっしゃったということも」

覆面の男「……これは偶然の一致とは思えないな」ニヤリ

用心棒「……あんた……」

用心棒「一体何者だ?」

覆面の男「フッフッフッフ、それを申し上げては覆面の意味がない」

用心棒「……」


覆面の男「で、報酬だが……一千両でいかがかな?」

用心棒「……仕事の難易度にもよるから、下調べをしないことにはその額が妥当かどうかわからん」

覆面の男「ふん……それもそうだ。ではその『下調べ』をしていただこうか……」ゴソゴソ

覆面の男「これは前金として用意したが、その費用として使っていただいて結構」ガシャッ

用心棒「……これは?」

覆面の男「一応、百両用意した」

覆面の男「下調べした上でどうしても無理だというのなら、無理と言ってもらっても構わない」

覆面の男「まあ……そう言われると、こちらもそちらも損しかないとは思うがね」ニヤリ

用心棒「……」

覆面の男「では、私はこれでお暇する」スック

 トス トス ゴソッ ガラッ

覆面の男「おっと、うっかり忘れるところだった……」ゴソゴソ

覆面の男「これは油商人の館の見取り図だ。役立てたまえ」

覆面の男「用心棒君、それに衝立の向こうの君、次の面会の後も平和に別れられることを期待する。さらばだ」

 ピシャンッ



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