27:名無しNIPPER[saga]
2016/04/05(火) 16:54:10.53 ID:sTxvg2L80
用心棒「……ええと」
少年「失礼しますっ」スック
相棒「何処へ行く」
少年「油商人のところです。金物屋かどこかで包丁を盗んで、あいつだけでも道連れに……」
用心棒「ま、待て待て!俺が悪かった、弟子にでも何でもしてやるから落ち着け!」
少年「……」
用心棒「……というのは物の例えだが」
少年「やっぱり行きます」
用心棒「わかった!わかったから落ち着け……」
<もスもス?馬借でス、馬をお届けに参りまスた。
用心棒「おっ!馬が到着したようだぞ、坊主!」パンッ
少年「馬……?」
相棒「私が対応する」スック
トストス ゴソッ ガラッ ピシャリ
少年「……馬って?」
用心棒「ああ、油商人の手の者から逃れるため、一度江戸を離れようと思ってな……」
用心棒「その足として、朝に出かけたとき手配した」
少年「何処に?」
用心棒「箱根の方のあばら家だ。今朝『闇商人』を通じて手に入れたんだ」
用心棒「その代金と、『鍛冶屋』に頼んだ武器の代金で、この前の仕事の報酬は吹っ飛んじまったがな」
用心棒「お前も来るだろう?命あっての物種だろう、な?」
少年「……弟子にしてくれるんですよね」
用心棒「わかった、わかったから……」
ガラッ ピシャリ
相棒「荷物をまとめろ」
用心棒「……こんな血の匂いの染み込んだボロ屋、引き払うのは惜しくないが……」
用心棒「道中で油商人の手の者が襲ってくる可能性もある」
用心棒「いよいよこの先は茨の道だ……しかし、弟子にしろと言うならそのくらい耐えられるだろうな?」
少年「……」
少年「無論です!」
用心棒「……よく言った」ニヤリ
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