モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/05/07(土) 19:39:31.33 ID:glNSs2qCo
上の連中からすれば、自らが握っていた武器の銃口がこちらに向き出したようなものである。
隊長の要求を無視すればその暴力は自らに帰ってくる。
そんな上の連中は、その程度の軽い要求ならば飲まざるをえなかった。
「アナタは……ワタシのために力を使った。
いいや……これは、『ママ』のために使ってのかしら?
もういないママのために、隊長自らの手で殺したワタシのママのために」
「……ほざけ。
誰だお前のママってのは。
俺は、俺がやりたいようにしているだけだと何度言わせれば……」
「なら、なんでワタシを特別扱いする?
そんなことはアナタがいくら否定しようと、傍から見れば明白よ。
失ったものに対する思いを、やり場のない気持ちをワタシという遺産に向けているだけ。
だからワタシは、アナタを許せない」
「……黙れよガキが、人のことを知ったような口ぶりで、好きに喋るな」
「どうして、アナタはママの時にその力を振るわなかった!?
ワタシを守ることができたのなら、ママやワタシの故郷だって守れたはず!」
「クソ、がァ!!!」
脳の血管が切れたような感覚。
隊長とて、理解はしていた。だがそれを口にされるのだけは我慢ならない。
『外法者』の反動など構わない。
全身の筋繊維が千切れ、あらゆる手段で世界が隊長を殺しにかかろうと、この力は止められない。
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