510:名無しNIPPER[saga]
2018/10/26(金) 03:59:36.58 ID:wKd5bV410
ビアトリス「ジーク…おいジーク、起きなよ」
ジークマイヤー「う……おお?」
ビアトリス「はぁ…意識があるなら早く返事をしなよ。手遅れかと思ったぞ」
ジークマイヤー「それは面目ない。昔から寝すぎだとよく…のおっ!?」
スモウ「………」
ジークマイヤー「既に敵の手中であったか!覚悟っ!」ジャキッ
ビアトリス「おいよせ!!やめるんだ!戦いはもう終わった!剣を収めろ!」
ジークマイヤー「な、なにぃ!?」
ビアトリス「それに見ろ、私たちのエストを。空の瓶でどうしようっていうんだ」
ジークマイヤー「から?……あっ!いつの間に!貴様図ったな!」ジャキッ
ビアトリス「だからやめろと言っているだろ!もう決着はついているんだ!」
ジークマイヤー「しかしそれでは、腹の中が収まら……まて!コブラとレディが見当たらないぞ!どこへ連れていかれたのだ!?」
ビアトリス「知らん。この巨神に……」
ビアトリス「ゴホッ、いやこのお方にエストを貰い、私が目覚めた時は長子様と共に二人とも消えていた。教えを乞おうにも、我々にその資格は無いようだ」
ジークマイヤー「それでは……それでは、探しに行けば良いではないか!」
ビアトリス「だから言っているだろう。エストはもう無いと」
ジークマイヤー「………」
スモウ「………」
ジークマイヤー「うぬぬ…座して帰りを待つしかないか…」
ビアトリス「そういうことになるな」
ジークマイヤー「……しかし、巨人へのその言葉遣いはなんだ?先程まで剣を交えていた相手だろう?」
ビアトリス「貴公に神への畏敬は無いのか……奇跡と魔法を世にもたらした、偉大なる太古の君主達だぞ。出逢いが不運に終わっただけだろうに」
ジークマイヤー「太陽戦神の物語や竜狩り譚、偉大な太陽の伝説や白教の教えなどは、確かに我が祖国カタリナにも伝わっている。歌やおとぎ話でな」
ジークマイヤー「だが大鎚を携えた巨人の話など伝わっていない。知らん」キッパリ
ビアトリス「やれやれ、騎士習わしで聖書も読むカタリナ騎士の言葉とは思えないな。神学を怠っていたのか?」
ジークマイヤー「知らんものは知らん!知らぬ神を信仰しろと言われても困る!奇跡に仇なすヴィンハイムの徒には分からんかもしれんが、白教以外のものは人の世ではほとんど信じられておらんのだ!」
ビアトリス「そ、そう怒るな。白教が人の世を席巻しているのは知っている。ただ……言い方は悪いが、やや厚顔に過ぎるのではと思っただけだ」
ジークマイヤー「だから知らんものは知らんと…!」
ビアトリス「だから悪かったと…」
スモウ「………」
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