6:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 18:24:10.81 ID:KpK00xl90
瞬間、小さな種火は大きな火の球となり、2人を飲み込む。
その炎の中で、実体を失くしたコブラに語りかけるものがあった。
「永らく待っていたぞ。稀なるソウルを持つ者よ」
コブラ「!」
「お前を待っていた」
コブラ「待っていたにしても歓迎が熱烈すぎるな!」
コブラ「おたくにワープホールへ招待される覚えはないぜ!」
「招待ではない。これは願いだ」
コブラ「願い?」
コブラ「よせよ。願いならサンタにでもするんだな。オレの専門じゃない」
「それが通るのならば、そうも出来よう」
「だが、お前にしか出来ぬ」
炎の輝きが薄れていく。 コブラの実体が再び生を帯びはじめる。
コブラ「待ちなよ。人に願いを押し付けるんだ、せめて名前ぐらいは名乗ってもいいだろ?」
「火となった我が身に、もはや真名など無く、もはや語り名のみが遺される」
「我が名は薪の王」
「世界を救え」
炎はただそれのみを言い残し、消えた。 コブラは戻った感覚で辺りを見渡し、音を聴く。
足元には蛆が湧く石畳。周りは寒々しい石壁と鉄格子。 頭上から吹き込む風には雪が交じり、コブラの火照った体を冷やす。
レディ「コブラーっ!何処にいるのーっ!」
コブラ「ここだよレディ。牢屋の中だ」
ドグァーッ!!
コブラを見つけたレディは鉄格子を掴むと、力任せに引っ張って石壁ごと鉄格子を外した。
ドゴーッ!!
それと同時に、コブラは頭上から降ってきた干からびた死体を、サイコガンで蒸発させ、死体を蹴落とした騎士を驚かせた。
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