季節走り 心はいつまでも (モバマス)(輿水幸子)
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10:名無しNIPPER[saga]
2016/09/28(水) 22:26:36.17 ID:MuKRWnx20
「でも、どうしたんですか? 急に」

 嬉しそうな幸子が、当然の疑問を俺に。言い訳をする必要もないので、正直に答える。

「特に理由はないかな……。なんとなくだ」

 なんとなくでプレゼント、か。
 ……言い訳する理由ないとか言ったけど、アレだな。このまま深くつっこまれると、余計なことを言ってしまいそうだ。
 少し笑って軽口に移行することにした。

「だから、なんとなくなお返しも期待している。あ、参考用にレシートもあるぞ」

 財布から取り出したレシートを、ひらひらと振ってみせる。まあこれは冗談だが。……冗談のつもりだった。

「見せてください」

 幸子が素早く身を乗り出し、反応する前にレシートをひったくられた。
 取り返す間もなく、レシートに目を通される。……結構、いい値段がしたのがバレてしまった。
 どんな顔をされるかと一瞬身構えたが、その表情は変わらなかった。穏やかで嬉しそうな微笑のまま。
 
「ふーん、参考になりました」

「あー、いや、冗談だからな」

 幸子がもう用済みという風に、レシートをテーブルの上に差しだしたので、受け取る。しまったな……。


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