新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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783: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/01/26(土) 22:20:22.80 ID:ymR8HEsBO

李奈緒美は一人掛け用のソファに緊張と恐怖に身体を強張らせながらそれでも辛抱強く、慎ましい態度で浅く腰を下ろしていた。フォージ安全社長甲斐敬一は李の背後の壁際に何食わぬ顔をして立っている。黒服たちは囲うのようにして二人を警護していた。応接用のソファとその間にテーブルがあり、四人はそれぞれソファ背後の端から少し離れたところで待機している。

社長室の入口はガラスで仕切られた向こう側にあり、立体的に張り巡らされた一枚ガラスが社長室を二分している。先程まで西側に面した窓から日が差し込んできて、この仕切りガラスに反射していたので黒服たちは警護のポジションを変更していた。

銃声が聞こえてきた。はじめに単発の破裂音が微かに響き渡り、直後に連続的な銃撃の音が続いた。


甲斐「近づいてきたな」


音のする方向に顔を向けながら甲斐が言った。甲斐はふっと背中を向けると南側の壁に近づいていった。


真鍋「あまり動かないでくれ」


甲斐の動きに気づいた真鍋が言った。その言葉に耳を傾ける者は甲斐も含めてだれもいなかった。銃声は徐々に近づいてきていて、黒服たちは応戦の準備をしようとしていたところだった。

甲斐は壁から張り出した柱に右の掌をぴったりとくっつけた。



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