俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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[sage]
2017/03/25(土) 20:02:45.76 ID:L+SLK72J0
恐らくそれだけの言葉を口にするにも、なけなしの勇気を振り絞ったのに違いない。
俺の位置から見える由比ヶ浜の耳が、夕映えの照り返しとは違う色で赤く染まっているのがわかった。
その言葉の意味するところがわからぬほど俺も鈍くはない。それどころか逆に意識し過ぎて、なんと答えていいのか返す言葉に窮してしまう。
そんな俺の戸惑いを知ってか知らずか、今度は震えるような無音の溜息をひとつ、由比ヶ浜が静かに言葉を継ぐ。
結衣「 ――― ね、もうそろそろ、いいんじゃない?」
由比ヶ浜がゆっくりとこちらを振り向く。
その顔に浮かぶ、いつになく思いつめたような表情には、見ているだけで何かしら胸の奥が苦しくなるような差し迫ったものが感じられた。
結衣「 ――― ヒッキー、あたしに何か話したいことがあるんでしょ?」
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