俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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579:[sage]
2019/06/30(日) 00:31:21.86 ID:UuBroTXy0

八幡「 ……… あー、それで、もしかしてお前、俺に何か訊きたいことでもあんのか?」 

かたやスクールカーストの中でも最上位グループのそのまた頂点に君臨する女王様、かたやカースト最下層の更にその底辺を這いずり回っているような名も知れぬぼっちである。

共通の話題なぞそうそうあろうはずもなく、それきりふっつりと会話が途切れてしまう。
普通ならそんな時は「あ、じゃあ」「うん、じゃあ」という文字通りあ・うんの呼吸で袂を別つことになるはずのだが、なぜか三浦は一向に立ち去る気配を見せない。

仕方なく俺の方から水を向けると、

三浦「 ……… 用もないのになんであーしがあんたなんかと無駄話しなきゃならないわけ?」

半ばふて腐れたような口調で逆ギレ気味に肯定されてしまったが、どうやら図星だったらしい。

八幡「それって、やっぱり由比ヶ浜のことなのか?」

勇を鼓してと言えば聞こえがいいが、地雷原の上でタップダンスでも踊る心地で恐る恐る尋ねながらも、多分それだけではないであろうことは薄々察しがついていた。

もしそうだとしたら、わざわざ俺になんぞ訊かずとも、昨日の時点で由比ヶ浜に直接問い質しているはずだ。


三浦「 ……… それもあるんだけど」

やはりというかなんというか、答える三浦の口調が急に歯切れ悪くなる。

それもある、ということは、つまりそれだけではないということなのだろう。

というよりも、どうやらそちらの方が本題、それもなかなか切り出すことのできないようなデリケートな話らしい。

先程からの俺に対するやたらと横柄で高圧的な態度も、もしかするとそれが原因だったりするのだろうか。
もっとも俺に対してはいつもこんなだからやはりこれがこいつのデフォなのかも知れないが。

そのまま暫く何やらもじもじそわそわしていた三浦だが、やがて意を決したかのように小さく溜息をひとつ吐くと、それでもおずおずと口を開いた。


三浦「あのさ ……… 」

八幡「ん?」


三浦「あの、雪ノ下のお姉さん …… 陽乃 …… さん …… だっけ? …… のことなんだけど」



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