俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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2020/03/31(火) 10:48:20.61 ID:Ls+QV4MJ0
八幡「あの時は、その、悪かったな」
当時のことを思い出すと、今でも忸怩たる思いとともに、胸の奥が締め付けられるようにきりきりと痛む。
俺の軽率な行動のせいで、そうとは知らず危うくかけがえのない大切なものを喪いかけたのだ。
雪乃「私の方こそ、あなたには酷いことを言ってしまって ……… 」
ごめんなさい、と言いながらしおらしく頭(こうべ)を垂れる。
あの時、俺は雪ノ下から、あなたのそのやり方はとても嫌いだと言われている。
それも当然なのだろう。あれが決して褒められたやり方ではないことは俺自身がよくわかっていた。
だが、その事で雪ノ下と由比ヶ浜に呆れられるようなことはあったとしても、まさかふたりからあのような反応が返ってくるとは予想だにしていなかった。
しかし、当時はわからなかったふたりの気持ちも、今は痛いほど理解できる。
もし、あれが逆の立場であったなら、やはり俺も彼女達と同じように考え、同じように傷ついたことだろう。
いつぞや平塚先生にも言われた通り、俺には他人の心理を読み取ることはできても、その感情までは理解できていなかったのだ。
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