116: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2017/07/11(火) 08:52:05.90 ID:EPkOAP8AO
  
 作詞先輩と幼馴染みが舞台へと上がっていく。 
 幽霊部員先輩との3人でボーカル無しのスリーピースで演奏をするそうだ。 
  
 男「あれ、幼馴染みがなんか落としていった……」ヒョイッ 
  
 男「って、これは……」 
  
 マジですか…… 
  
 幼馴染みの思わぬ落し物は衝撃的だった。出来る事ならば見て見ぬ振りをしたかったのだが、そういう訳にはいかないのだろう。 
  
 男「俺、気付けよ……」 
  
 しかし、あの幼馴染みがまさか……ね。 
  
 似ているとは思っていたが、普通は誰かが勘付くだろう……俺が言うなって話ではあるが。 
  
 つい最近まで会っていなかったとは言え、これは酷い。 
  
 男「このまま上手に隠せませんかね?」ボソッ 
  
 男「ははっ……」 
  
 会長「……大丈夫か?」 
  
 男「ええ、大丈夫ですよ、大丈夫ですとも……」 
  
 不良「熱中症か?ウィッグ取るか?」オロオロ 
  
 男「大丈夫。ちょっと疲れただけ」 
  
 そうだ、俺の秘密を握っている人が居たんだったな、相談するのは気が引けるがこの人は信頼出来る……と思ったが、話したくない。 
  
 そうだ、大体この人が俺の秘密を知ったのもカマかけに近いやり口、あれ以来この人には強く言う事も逆らう事も、脅され 
 男「会長、後で話が」 
  
 会長「……分かった」 
  
 あ、口が滑った。 
  
 俺はどうしてしまったのかなぁ……本当。 
  
 初夏の熱が頭髪を越え、脳天に突き刺さる。自由天文部に入ってから、会長とのやり取りが一瞬にして思い起こされた。 
  
 脅された事は無かったな。 
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