永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/11/25(土) 22:19:41.35 ID:cTjbZ6OQ0
てゐ「……で、いつ戻って来たの?」
薬売り「つい先ほど……ちょうど、寅の刻を過ぎた頃合いでしょうか」
てゐ「あっそ。じゃあ……”先にうどんげと会ってきた”わけね」
薬売り「ええ……まぁ……」
そう、この目前における、至要たる事実は決して忘れてはならない。
この妖兎・てゐは此度の騒動に置ける唯一の生き残り。
モノノ怪の神隠しを逃れし唯一の存在であり、なおかつこの消失劇を”他人事”のようにふるまい続けたあの態度は、決して忘れてはならない事実なのである。
てゐ「で…………うどんげは」
薬売り「行きましたよ……一足先に、ね」
てゐ「……あっそ」
薬売りは慎重を期すかのように口数を減らした。
それはやはり妖兎が、この期に及んでまだ態度を変えぬ事に一因する。
その証拠に……薬売りの返答に対する妖兎の様相は、やはり顔色一つ変えぬままであった。
悲しむでもなく喜ぶでもなく……同胞の兎が”どこに行った”のかなど、おのずと想像がつきそうな物なのに。
てゐ「あいつもバカよね。逃げるつもりで飛び出して、逆に取っ捕まってりゃ世話ないわ」
薬売り「見ておられたのですか……?」
てゐ「ハハ、違う違う――――想像よ」
てゐ「あいつがなんで逃げ出そうして、どんな決意で逃げて、んでどこで転んでほえ面下げたか……なんて」
てゐ「ほんともう、手に取るようにわかるわけ」
そして薬売りは確信するに至る。
やはりこの妖兎は、”全てを知っている”。
先ほど玉兎が見せた、玉兎の中だけにある闇。
してその闇に解を示す、真と理と――――
https://i.imgur.com/ZcU67Vs.jpg
薬売り「してその心は……」
てゐ「そんなの簡単な話よ」
てゐ「あいつ――――”バカだから”」
薬売り「…………」
さらにはそれのみならず――――永琳、妹紅、姫君。
彼女らが如何様な理を持ち、そして何ゆえにモノノ怪に狙われるに至ったか。
https://i.imgur.com/cltz2Fb.jpg
妖兎は全てを知っている。
故に深入りを避けた。
それは――――”モノノ怪の獲物に自分が入ってない”と、密やかに確信していたから。
もはやそうとしか考えられないのだ。
【確信】
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