永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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548:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 00:50:49.41 ID:quhZaAAU0


てゐ「これからこの竹林は戦場になる……いつぞやの痴話喧嘩とはわけが違うわよ」

薬売り「戦場……ねぇ」

てゐ「そいやあんた――――【博麗の巫女】って知ってる? こいつがその戦場の火種なんだけど」

薬売り「その名は……」


 して妖兎は、この幻想郷における現状を赤裸々に語り始めた。
 これから降りかかるであろう「月が振りまく火の粉」は、ごっこを冠した弾幕遊びとは異なる、正真正銘の戦(いくさ)であると。


【火蓋】


 妖兎はさらに続け様に語る。
 曰く、降りかかる火の粉が「月」による物ならば、まず間違いなくスキマが動く。
 そしてスキマが動けば、同じくして、必ずや件の【巫女】とやらが動くであろうとも。
 

てゐ「こいつがこの幻想郷で最も厄介な人間でね……異変の解決屋なんて言えば、聞こえはいいけど」

てゐ「実際にやる事つったら、殴り込みからのごり押しからの超絶フルボッコ」

てゐ「こいつの手に罹れば、和平交渉も途端に全面戦争に早変わりするわ……幻想郷全体を巻き込んだ一大戦争よ」

薬売り「それはそれは、なんとも……」


 件の巫女……巫女にあるまじき評判の悪さである。
 しかしその悪評は「此れ即ち誇りの証ぞ」と、是非その巫女に申してやりたい。

 と言うのも、身共には巫女の気持ちがよぉ〜くわかるのだ。
 この柳幻殃斉の成し遂げし、数多の悪鬼悪霊共を払い清めたる奇譚は、皆も知る所であると思うが……。
 天性の資質と弛まぬ努力の賜物でもって、世の為人の為に奮闘し続ける日々。
 ううむ、我ながらなんと徳高き存在。


薬売り「そんな粗暴な巫女の中には、もちろん」

てゐ「うちらの事情なんて、含まてるはずがない」


 かのように、身共のような人々の寵愛と感謝を一手に受ける存在はだな。
 しかし逆に言えば、妖共から相応の”恨み”を買っておると言う表れでもあるのだよ。


https://i.imgur.com/SoA7WJx.jpg


 そう、巫女もまた、すべからく解決してしまうのだ。
 真も理も、幻想郷を取り巻く異変とやらも。
 全ての一切合切を――――”力”と言う剣を、突き刺す事によって。 




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