永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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647:名無しNIPPER[saga]
2018/12/24(月) 01:35:39.27 ID:A1WvWOlK0


薬売り「そう急かなくとも……よろしいでしょうに」

薬売り「如何に夜空が白もうと……陽の光見えるまでは、まだ空は、日の出と呼ばれない」



【星下】



薬売り「それに……今の内に、堪能しておくべきだと思いますがね」

薬売り「せめて悔いなき様……貴方にとっての――――”最後の朝となるのですから”」



 『ミシリ――――』周囲の空気が、軋むように張りつめていく。
 森羅万象の全てが怯えるように退き、唯一残りしは無音の静。
 身共とてそうだ。目に見えぬながらも、この菱々と感じ取れる凶兆は、まさに暗雲渦巻く颶風の如しである。


 すなわち……一度吹きすさべば最後。
 何人たりとも荒れ狂う風雨を食い止める事は叶わぬ。
 為されるがままに、全てが過ぎ去りしその刻まで……ただひたすらに、耐え忍ぶ以外に術はなし。



薬売り「まぁ、それでもいらぬと言うならば……無理に勧めは、しませんがね」



 そして仮に、そんな颶風の凶行を食い止める物が、どこぞに存在せんとするならば――――
 やはりそれは、颶風に等しき”万有の凶”のみなのであろう。 



【絶局】




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