7: ◆drvGSnEVts[saga]
2017/06/01(木) 21:06:19.42 ID:ZZ9EP+r0o
ふっと息を吐いたあとにペンを置いて、生き生きとした緑のなかに点在する青を思い出す。
「……綺麗だったなぁ」
何十年も、もしかしたら百年以上前から人々に愛され慈しまれてきた梅雨の花。
時代の移り変わりで注がれる人々の感情が変わっても、ずっと美しく咲き続ける姿。
たかだか15年しか生きていない私の記憶に強く刻まれたのは、確かだ。
「うーん」
掌でペンを弄ぶ。
筆先が下がっては、透明な壁に弾かれたように上を向く。
「…………」
85Res/45.75 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20