7: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/06/06(火) 00:36:08.88 ID:7zKxpJxVo
「良いのか? 放っておいて」
「あー、うん。良いんじゃない?」
自らを透明人間だと思い込んでいる美少女が部屋を出て行くまで俺と輝子は踊り狂う彼女を観察していた。
「この子は、愛梨さんがプレゼントしてくれたんだ。6日は仕事で渡せないから早いけど誕生日プレゼントだって」
「誕生日……?」
輝子に言われてハッとする。事務所のカレンダーを見ると6月6日のところに小さく星輝子誕生日とキノコの絵とともに書かれていた。
「もしかして、プロデューサー……忘れていた? もしそうなら、少し悲しいぞ」
「そ、そんなことないぞー!! ちゃんと覚えていたって!」
取り繕うが心の中では只管土下座していた。輝子の言うように、すっかり忘れていたのだ。事務所には200人超のアイドルがいて、その全員の誕生日を覚えるとなると中々に骨が折れるとは言え。
「本当か? でも、無理ないかも。プロデューサー、忙しそうだったし」
忙しいからといって自分でスカウトして面倒を見ている女の子の誕生日が頭から抜けてしまうなど言語道断、それこそ吊らされても文句も言えない。
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