5: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2017/06/14(水) 23:33:24.59 ID:XeQ2hXzAo
今日もまた、プロデューサーが車で迎えに来てくれた。早速車で、現場へと向かう。
今までなら、変装して電車に乗るなどということも、多少は目こぼしされてきた。
モデル時代の癖が染みついて、送迎付きなどというお大尽に慣れないのだ。
今はさすがにそうはいかない。
おそらく電車の中はパニックになるだろう。
「今日のスケジュールは?」
「新曲の打ち合わせと雑誌のインタビュー。午後からはレッスンですね」
プロデューサーは今日のスケジュールをそらんずる。
お決まりの朝の会話。
今こうしてお大尽な送迎に身を任せられるのは、プロデューサー自らが申し出てくれたからだ。
彼がいるから、私は私のままでいられる。
この時間が、私たちのスタート。
たとえどんなに忙しくても、互いに顔を合わせ、互いの心遣いを感じて、一日を過ごす。
なににも代えがたいものだと、私は知っている。
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