【ミリマス】ザ・ミリオンオールスターズ! 〜銀河の果てまで届けちゃいM@S〜
1- 20
119: ◆Xz5sQ/W/66[sage]
2017/08/15(火) 10:44:40.38 ID:vWXpS0ty0

「こ、これは困ったことになりました……!」

 今や彼女は猛る猪の背に跨っているのと同じである。

「モグラではなく豚さんなら、夢の一つが叶いましたのに〜」

「そっちぃっ!?」

 とはいえ、冷静さを欠いたりはしていないらしい。
 雪歩のツッコミを聖母の微笑みで受け流すと、彼女は鞭を操る腕に力を込める。

「先ほどまでならいざ知らず……。私のお仕置きは強烈ですよ!」

 瞬間、地底怪獣の巨体が宙に舞った。朋花の取った行動を瞬時に理解した莉緒が、
「見た目に似合わず派手好きね!」なんて嬉しそうに声を上げる。

 そして飛んできたモグランゾーを受け止める為に、最大出力で生成される超巨大なキネティック・シールド! 

「くっ! うぅっ!!」シールドを支えるために突き出した、
 その両腕に伝わる衝撃を美貌と根性で受け止めて、莉緒がモグランゾーの勢いを完璧に殺し切る。


 朋花の取った行動は、まさに捨て身の攻撃だった。

 超高速で移動するモグランゾーの、鞭が絡んだ片手の動きを力の限り邪魔することで、
 この巨大モグラを手玉に取ったのである! 

 結果は走っている人間の足を払うが如く。支えを欠いてバランスも崩したその巨体は、
 勢いそのまま地面をもんどりうちながら、莉緒の張ったシールドに突っ込んだと言うワケだ。

 が、しかし。当然そんなことをすれば、背中に乗っていた朋花も無事では済まないことになる。
 いくら莉緒が受け止めてくれるだろうという信頼はあったとて、自分の身が危険なことには変わりない。

 だが、彼女は幾多の迷える子豚ちゃんを導く聖母であり、誉れ高き天空騎士団の指導者なのだ。

 朋花の辞書の最初のページにある言葉、それは無償の『自己犠牲』……
 そしてまた幸運だったのは、この場に天使がいたことである。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
124Res/134.06 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice