【ミリマス】ザ・ミリオンオールスターズ! 〜銀河の果てまで届けちゃいM@S〜
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121: ◆Xz5sQ/W/66[sage]
2017/08/15(火) 10:47:29.86 ID:vWXpS0ty0

「そ、それじゃあみんな、避難しよう!」

 雪歩の合図に、アイドルたちは伸びてしまっているモグランゾーをその場に残して安全圏まで移動する。

 次第、円形に広がっていた亀裂がミシリと不気味な音を立て、そのまま地面に飲みこまれた! 
 ……そう、まさに大地が口を開けたかのように、地底怪獣の巨体もろともだ。

 後には爆弾が落ちてもこうは綺麗に作れまいというほどに、見事なまでの丸い穴。
 その深さが一体どこまで続くのか? 地上から覗いただけではとても窺い知ることができないほどの奈落である。

「……終わった、の?」

 久々に全エネルギーを使い果たした疲労感。莉緒が誰ともなしに呟いたその時だ。

 漆黒の暗さが満ちた穴の中から、何か、"何か"がじわりじわりと染み出すように空へ向かって登って行く。
 それはまるで煙のようであり、また靄や霧のようであり。

 しかしその場にいた全員は、無言のうちに直感で、その正体に気づいていた。

「あれが、今回の騒動の原因ですか」

 瑞希が一歩、皆より前に踏み出した。一体いつ用意していたのか、
 彼女は右手に持った小さな十字架を胸の前で構えると。

「悪霊退散……エクソシスト瑞希、出番だぞ」

「ええっ!?」

「コホン! ……イッツ、ジョーク」

 驚く皆に微笑む瑞希。「それに私は、お化けの類が苦手です」言って、
 今度は十字架よりも物騒な対空用の自動追尾式ロケットランチャーを肩に構えたのである。

 ……それこそ、一体何処に用意していたのかと訊きたくなるほど突然に。

「ですが、手品は少々自信あり」

 そして、しめやかにミサイルは発射された。ひゅるるるる……と煙を引き、
 空中で集まり出していた靄に命中、爆散! 一同が唖然とする中で、彼女はグッと親指を立て皆に宣言したのである。

「目標破壊、戦闘終了。……一先ず危機は去りました」


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