男「住み込みメイドとな?」 女「なんなりとお申し付けください、ご主人様」
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12:名無しNIPPER[saga]
2017/06/23(金) 22:13:21.22 ID:VTkQAKNso

コンコンとドアから控え目なノックの音が響く
ノックをする人物など一人しかいない


女「あの、まだ起きてらっしゃいますか蓮様」


ドア越しからでも震えているのが分かる声音を聞いて俺の胸はまたチクリと痛んだ


男「あぁ、起きてるぞ。 入ってくれ」

女「失礼致します」


綺麗な所作で彼女が部屋に入り、そして音もなくドアを閉めた

俺も体を起こしベッドに腰掛け、彼女も隣に腰を下ろした


女「申し訳ございません…… 寝付ける気がしなくて……」

男「丁度よかった、俺も話相手がほしかったんだ。 よかったら少し話さないか?」

女「はい」

男「その、なんだ…… さっきは悪かった。 まだ怖いもの苦手なんだな」

女「……はい。 やっぱり何年経ってもダメなものはダメでした」

男「そうか。 すまないな、あれを見て昔みたいに仲良く出来ればと思ったんだけどな」

女「仲良く、ですか?」

男「あぁ、昔は仲良かっただろ? でもいつからか話すこともなくなって、今ではこんな他人行儀な話し方だ」

女「……それは蓮様が私のことを避けるようになったからです」

男「年頃の男の子だったんだよ」

女「それは分かっていたつもりです。 ですがいきなりお屋敷を出ていかれたのは本当に驚きました」

女「……いえ、驚くどころか、とても寂しかったです」

男「澪……」


ポツポツと話す彼女の姿はとても小さく見えた
エプロンドレスを着た彼女はキリッと強い姿だが、それを脱いだ今の彼女は年頃の女の子相応に見える



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