【デレミリSS】紗代子「スロー?」杏「ライフ」
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4: ◆uYNNmHkuwIgM
2017/06/30(金) 22:58:29.12 ID:qv/3Hhrn0
プロデューサーの言葉がズシンと私の心にのしかかる。そんなことはもうとうに気がついている。こんがらがった頭のまま歌を歌っても、ダンスをしても、喉も体もぐちゃぐちゃとこんがらがっていくだけだって、毎日毎日身に染みて分かっている。
でも、立ち止まるわけにはいかない。立ち止まると、前を走ってる子たちの足音が否応なしに耳に響く。どんどん背中が見えなくなって行くのを感じて恐くなる。だから、ぐちゃぐちゃのままでも大袈裟に足音を立てて走るしかない。自分の足音で、他の子の足音を消すしかない。
私は上半身を大きく動かして肩に置かれているプロデューサー手を払いのける。実はこれも何度も繰り返してきたことだ。私が強く拒むと、プロデューサーは諦めて肩から手を離してくれる。
でも、今日は違った。私の動きを抑えるようにプロデューサーの手に力がこもる。
ミリP「まぁ、落ち着けって。もう一回言う、今日はもう帰って休め」
真顔でじっと私を見つめるプロデューサー。今日の今日は意地でも私をレッスンに行かせる気がないのだと思う。
でもこっちだって意地がある。アイドルとして一人前になるために、私は頑張らないといけない。プロデューサーを睨みつけて、抗議の言葉を口にしようとした時、プロデューサーの言葉がそれを遮った。
ミリP「明日から特別レッスンだ。ツテを頼って、346プロのアイドルと合同レッスンをしてもらえることになった。1週間、そこでたっぷりレッスンしてこい」
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