劉備「ジャンヌ・ダルク助けるぞwww」サトシ「分かったぜ!」
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19: ◆vfNQkIbfW2[saga]
2017/07/07(金) 08:49:41.43 ID:cQ7dlwGVO
アブルハイル=ハンの居室は意外にも小ぢんまりしたユルトだった。予算を軍費に充て過ぎて、贅沢ができなくなったのかもしれない。
それでも床に敷かれている緻密な刺繍が施されたフェルトの絨毯といい、芸術品とも呼べる金細工といい、王の威厳だけは最低限保っているようだ。アブルハイルは一段上の座布団に胡座をかいて座っていた。

アブルハイル「ようこそ客人。今一度、お主らの来訪を歓迎しよう」

ジャンヌ「ありがとうございます。アブルハイル陛下に主の恩恵がありますように」

アブルハイル「さて、早速聞かせてもらおうか。お主らが西より『逃げてきた』理由を」

ジャンヌ「大したものではありません。敵軍に捕まり、あれだけ尽くした祖国にも見放され、本気で死を覚悟した時。通りすがりの皇帝が私を救ってくれたのです」

アブルハイル「フム、通りすがりの皇帝とは誰のことを申すのだ?」

ジャンヌ「劉備玄徳。みすぼらしい服を着た、やけに耳たぶが長い男の人です」

アブルハイル「あーあー、ヨワシのハイドロポンプを小石で防いだあやつか」

ジャンヌ「それから、マサラタウンのサトシにも感謝しています。全てが終わったら私、マサラタウンに住むつもりです。一人の村娘として、静かに主への信仰を続けたい」

?を赤く染めて自分の思いを語るジャンヌ。そんな彼女に、アブルハイルは一枚の紙を見せた。途端にジャンヌが青ざめる。

ジャンヌ「それは……」

アブルハイル「ブルゴーニュ公国軍からの密書じゃ。もしジャンヌと名乗る金髪の若い女性が来たならば、こちらに引き渡せと書いてある」

ジャンヌ「私を引き渡すつもりですか」

アブルハイル「まさか。大切な客人にそんな物騒なことはせんよ。どうぞごゆるりと、街の見物でもするがよい。引き留めてくれて悪かったな、救国の英雄ジャンヌ・ダルク」

ジャンヌ「ど、どうかその名前で呼ぶのはやめて下さい。ただ主の御言葉に従っただけで、私は特に何も……」

アブルハイル「誇りを持て、少女よ。国を救うとは、早々できることではない」

ジャンヌ「……分かりました」


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