智絵里P「ちょっと恋愛相談に乗ってもらいたいんだけど」緒方智絵里「!?」
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22: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 23:09:38.94 ID:oFThaKWS0
 「ごめんな、智絵里。ちひろさんに帰ってこいって怒られちゃって」

 すこし疲れた顔で電話から戻ってきたプロデューサーさんは、菜々ちゃんとしゅがはさんに別れを告げてお店を出た先で、本当に悲しそうな顔をしてそう言いました。

 「智絵里がこの辺りにいるってことがSNSに流れちゃてるみたいでさ」

 もう有名人だもんな、いっぱい大変な仕事も頑張ったもんな、って。そう言って頭を撫でてもらえているのに、いつもならとても嬉しいはずなのに、私は口の中一気に無くなっていく水分に気を取られて頭がくらくらし始めた私にはそれどころではありませんでした。

 え、終わり、なんですか?
 
 あれ?だって、えっと......

 「じゃあ、今日は帰ろうか」

 そう言って私に向かってプロデューサーさんが私に差し伸べてくれた手を、私は掴めませんでした。

 掴めるわけ、ないじゃないですか。

「あの、実はさっき菜々ちゃんにこんなものを貰って、それを使わないのはちょっと申し訳ないですし」

 そんな言い訳をプロデューサーさんにして、もう少しで何かが変わるかもしれないって自分に言い訳をして。

 私は嘘の一日に嘘を重ねて、終わるはずだった一日を無理やり引き延ばしたのでした。



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