智絵里P「ちょっと恋愛相談に乗ってもらいたいんだけど」緒方智絵里「!?」
1- 20
25: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 23:18:40.68 ID:oFThaKWS0
 「わあ……すごい」
 
 観覧車の窓ガラスの向こう。そこに広がっている、まるでサイリウムな一面の夜景。

 「私たちの事務所、ここから見えるでしょうか」

 もちろん、と、いつも通りの頼りがいのある声と笑顔で言ってくれたプロデューサーさんは、夜景の中の小さな一つの輝きに向かって指先を向けました。

 ―――あれが、俺たちの事務所で

 ―――あっちが、最初に営業に行ったショッピングモール

 ―――あの辺りが、初めてミニライブをした音楽ショップ

 プロデューサーさんが一つ一つの光を示す度に、胸の奥から沢山の思い出が溢れ出てくるのを私は感じていました。

 最初、自分で申し込んだはずなのに怯えてしまって受付にすらたどり着けなかったオーディション、トレーナーさんにあきれられてしまった初めてのレッスン、プロデューサーさんを何度も困らせながら挑んだたくさんのお仕事。

 何もうまくいかなかった日に連れて行ってもらった喫茶店、どんなアイドルになりたいかを一緒に考えながら歩いたオフィス街のとおり、雑誌の撮影にいった海の前の大きな教会、なんども一緒に四葉のクローバーを探した大きな公園。

 そして、今日ふたりで一緒に作ったたくさんの思い出の場所。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
43Res/31.15 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice