智絵里P「ちょっと恋愛相談に乗ってもらいたいんだけど」緒方智絵里「!?」
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7: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 21:25:41.70 ID:oFThaKWS0
「このお店、実はかなこちゃんに教えてもらったんです。今日は注文しなかったんですけど、本当はタルトがとても美味しいおみせなんです」

 きっと私たち二人じゃ食べ切れないんで注文しなかったんですけど、またこんど皆で来た時はきっと食べましょうね。

タルト、白ノワールぐらい大きくて、美味しくて、凄いんですって。
以下略 AAS



8: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 21:31:06.92 ID:oFThaKWS0
 智絵里がそこまで言うなら今日だけは見なかったことにしよう、と言ってくれたプロデューサーさんと一緒に、私は公園を歩いていました。

 「かなこちゃんはライブ前で、今はレッスンが大変な時期ですから……」

 いつだってお仕事に熱心なプロデューサーさんは、同じ事務所のアイドルが少し食べ過ぎているところを結果的に見過ごしてしまったことを悔やんでいるみたいで、どうやら少し表情に元気が無いように思えます。
以下略 AAS



9: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 21:35:39.12 ID:oFThaKWS0
 喫茶店から何分か歩いた教会の、たくさんの花で飾られた壁の前に私たちはいました。

 私と同じ年ぐらいだったり、プロデューサーさんと同じ年ぐらいだったり。

 いろんな年齢の男の人と女の人が壁の前に並んで写真を撮って、それから少し離れたところでスマートフォンを操作しています。
以下略 AAS



10: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 21:36:56.93 ID:oFThaKWS0
 「写真、撮らないんですかぁ?」

 そうやって、何をするでもなく二人で境界の前で記念撮影をしているひとを眺めていると、すぐ隣から聞きなれた声が聞こえてきました。

 「まゆも、ここでお友達とここで写真を撮ったことがあるんですよ?」
以下略 AAS



11: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 22:01:31.72 ID:oFThaKWS0
 「そんなに驚かれると、びっくりしちゃいます」

 少し大きな声でを出して吃驚してしまった私の口をやさしく人差し指で塞ぎながら、

「ここ、まゆの学校からの帰り道なんです」「そういえば智絵里ちゃんにはお話したことありませんでしたね」
以下略 AAS



12: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 22:03:14.97 ID:oFThaKWS0
 「ほら、とてもお似合いですよ。オフにお二人でデートなんて、まゆ、とっても妬けちゃいます」

 そう言ってまゆちゃんは私に、さっきまでに比べて何倍も重たくなったような気がする携帯電話を手渡してくれました。
 
 「貸一つですよ、代わりにまた今日のデートのお話、聞かせてくださいね。まゆ、とっても楽しみにしてますから」
以下略 AAS



13: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 22:06:21.61 ID:oFThaKWS0
 次に私達は、アイドル喫茶というアイドルを目指している女の子達が働いているお店に来ました。

 ステージの上では凛ちゃんや飛鳥ちゃんみたいなカッコイイアイドルで、すらっとした体をいっぱいに広げたダンスをしながら歌を歌っています。

「ごめんなさい、最後までちひろさんの趣味ってコスプレしか分からなくって」
以下略 AAS



14: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 22:40:21.61 ID:oFThaKWS0
 いろんな方に相談する中で、沢山のコスプレ衣装が常備されているお城のような場所のことを教えてくれた方がいました。

 そこで、カラオケだったり、ゲームだったりをする友人がいる、と。

 私だって、子供じゃないですから、そこがどういう場所か分かっているつもりですし、教えてくれた方がとても言いにくそうな顔をしていたことを考えても、きっとそれは間違いじゃないんだと思います。
以下略 AAS



15: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 22:42:01.76 ID:oFThaKWS0

 私はプロデューサーさんのアイドルで、だからそれで十分な筈なのに。
 私はプロデューサーさんのアイドルで、それだけでも十分に幸せなのに。


以下略 AAS



16: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 22:44:20.08 ID:oFThaKWS0
 「ああ、in factじゃないか」

 自分の気持ちに気付いて欲しい、こんなに好きなのにどうしても想いが伝えられないというテーマこそはよくあるアイドルソングだけど、それを流行のポップな曲調でごまかさずにどこまでもどこまでも素直に表現した名曲だよな、歌唱力がとことんまで問われてなぁ……と、プロデューサーさんは流れてきた知っている音楽に話題をそらしてくれました。

「あの娘のプロデューサーとは同期なんだけどさ、あいつ自分の担当アイドルがずっと歌っている間、異常に目が合うって悩んでてさ」
以下略 AAS



17: ◆E055cIpaPs
2017/07/05(水) 22:49:25.04 ID:oFThaKWS0
―――もっと、素直になれたら
―――仕舞い込んでしまうのは何故?

 あの女の子はきっと、ありすちゃんのような素敵な恋をしているのだと思います。

以下略 AAS



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