113: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/09/29(金) 20:03:22.15 ID:U37eLnDj0
 「けどさ。前も言ったみたいに……ウチはやっぱり、自分が輝くよりも、人を輝かせるモノを、作りたいから」 
  
 「……あぁ」 
  
 「ウチのデザインした服で、バッグで、アクセサリーで! その人の魅力をもっと引き出せたら素敵だなって、思うからさ」 
  
 プロデューサーの言葉が嬉しかったのも、本当の気持ち。 
 そしてこれも、ウチ自身の偽らざる気持ちだった。 
  
 「だから、ゴメン。今は、その勉強をしっかりしたいんだ」 
  
 お兄さんの目を見て、ウチはしっかりとそう言う。 
 お兄さんは、真剣に言ってくれた。だから真剣に答えないといけないと思うから。 
 暫くの沈黙の後。お兄さんは、ぱん、と膝を打って立ち上がった。 
  
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