7: ◆nIlbTpWdJI[saga]
2017/07/17(月) 21:57:36.49 ID:b3owXeO0o
「どうした?」
不思議に思い、餌を付けながら声をかける。ライラさんはいつもと変わらないのんびりした声で答えた。
「プロデューサー殿、海って広いでございますね」
「……まあ、そりゃ広いよな」
「ずーっと、ずーっと遠くまで海でございます。どこまでいっても、です」
オキアミの刺さった釣り針を海へ放り投げる。
ちゃぽん、と黄色い浮きが二つ並んだ。
俺はまたライラさんの方を見る。
金色がまぶしい。ライラさんは水平線を見つめたままだ。
「きっといろんなところに繋がっているのでございますね」
青い瞳の見る先は、はるか遠くまで広がる海を渡っていくようだった。
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