20:名無しNIPPER[saga]
2017/07/22(土) 12:45:40.76 ID:xtDe7XNk0
☆☆☆
車が汚れないようにと、はぁとさんが持ってきたタオルをシートに敷いてから僕はキィを回した。
行きのときと同様に、アイドルの曲がかかりはじめる。
「気持ちよかった。満足♪満足♪」
助手席には大きく伸びをするはぁとさん。
行きのときとは違って、髪型は期間限定のストレートロングになっている。
夏風が車内に吹き込むたび、何にも縛られていないクリーム色の髪がゆらゆら揺れる。
帰りの車内も僕たちは様々なアイドルの話をした。最初は渋谷凛ちゃんで、次は高垣楓さん。
はぁとさんは面白おかしく語りだして、僕はうんうんと頷く。
お互い、海に向かうときの元気や憧れは残っていない。どちらかというと疲れている。
僕はそこに少しどきどきが混ざっている。言うなれば、花火の後のような。余熱が僕を妙に熱くさせていた。
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