速水奏「小悪魔アイドルが純情じゃいけないのかしら?」
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◆TDuorh6/aM
[saga]
2017/09/04(月) 18:40:54.17 ID:ZPgUpIR7O
トンネルを抜けると、そこは雪国だった。
きっとそんな文を書いた作者は、余程の衝撃を受けたのだろう。
ついさっきまでは緑に覆われた山々で、しかしトンネルを抜けたら別世界。
それはきっと、普段目にする事がない風景だからこそ衝撃的で。
全く違う世界に迷い込んでしまったような、わくわくとドキドキの入り混じった興奮する心。
いつもと違う、当たり前ではない。
そんな風景が、一瞬にして眼前に現れる。
だからこそ、それが想像できるからそこ。
この短い一文が、たくさんの人々の胸に残されているのだろう。
さて、何故そんな事を俺が突然言い出したのか。
それはもちろん、事務所の扉を開けたらそこは雪国だったから……なんて訳はなく。
ソファに腰掛けスマホを眺める奏が、いつもの大人びた表情らしからな微笑ましい顔をしていたからだ。
一人だったから油断していたのだろう。
普段では絶対に見せてくれないであろう年頃の少女染みたそんな彼女は、俺からしたら雪国よりよっぽと衝撃的だった。
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