24:名無しNIPPER[saga]
2017/08/23(水) 23:26:47.92 ID:bNZPw4GMO
「とにかくね」
母が両手をパンと叩く。
「二人はこれから姉妹になるんだから、ちゃーんと手を取り合って助け合って生きていくんだよ?」
母が私の手とみすずの手を引っ張り、重ね合わせる。
日に焼けていない白く細い指。
私の手と比べるとオセロみたいだった。
「じゃあ、お母さん夜の仕事に出かけないといけないから、二人でお家を守ってね」
ウインクして、慌ただしく食器を重ねて流しに運ぶ。
私はさっと手を引っ込めた。
「朝ごはんいるの?」
「朝ごはん? あー、うんいる」
「ご飯? パン?」
「パン!」
「やった、ご飯炊かなくていい……あ、みすずもパンでいい?」
「うん、いいよ。私、朝ごはん準備しとくね」
あ、そっか。
みすずがいるんだった。
私は遠慮がちに、
「じゃあ、えっと、お願い。冷蔵庫のもの適当に使っていいよ」
「分かった」
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