18: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:17:52.18 ID:1oure80i0
 「あぁぁぁあ!!!!!」 
  
 レッスン室に響き渡る絶叫にも似た悲鳴 
  
 「奈緒?どうしたの?」 
19: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:20:58.86 ID:1oure80i0
 「普段とは違う向きで踊ったりしなやかに踊ったりさぁ…」 
  
 奈緒はスポーツドリンクを飲みながら自分が何でできないかの分析を始めていた 
 本人の顔は少し疲れている顔をしてはいるけど 
 顔色も良い…と思う 
20: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:23:42.59 ID:1oure80i0
 「ほーら、アタシだってしんどいんだから。もうちょっとがんばろ?」 
  
 アタシは奈緒に手を差し伸べる 
 しかし奈緒はアタシの言葉を聞いて少し顔が曇る 
  
21: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:26:21.90 ID:1oure80i0
 「どうしてもこの曲できなかったらアタシ…誰かに代わってもらうよ」 
  
 奈緒はアタシにそんなことを言ってくる 
 アタシ自身も自分の曲の振り付けなどで頭がいっぱいいっぱいになっていて 
 奈緒のこの一言がきっかけでピンと張り詰めていた糸が緩んでしまった 
22: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:27:21.28 ID:1oure80i0
 その後奈緒はソロ曲のレッスンがあるからといって別のレッスン室へと移動していった 
  
 アタシはその場に一人でいるのが苦しくてレッスン室から出て 
 近くの自動販売機のある休憩室に向かった 
  
23: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:27:58.79 ID:1oure80i0
 「新田さん…どうしよう…」 
  
 「え?」 
  
 アタシはいきなり新田さんに泣きついていた 
24: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:28:28.31 ID:1oure80i0
 「確かにMemoriesのダンスって難しいよね、私も何回も失敗しちゃったし」 
  
 「新田さんも?」 
  
 「うん、私たちどっちもあの振り付けには苦労したんだよ?」 
25: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:29:08.82 ID:1oure80i0
 「…あっ」 
  
 「加蓮ちゃんはきっと奈緒ちゃんが大変なのをわかってて励ますつもりで言ったこと何だと思うんだけどね?」 
  
 アタシは自分が今の奈緒にどれだけ負担のあることを言ってしまったのか 
26: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:29:39.70 ID:1oure80i0
 無神経な一言を言ってしまっていた 
 アタシが辛いのに、奈緒が辛くないわけがない 
  
 「加蓮ちゃんってね、奈緒ちゃんのことどんな風に思ってるの?」 
  
27: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:30:09.22 ID:1oure80i0
 「奈緒…」 
  
 アタシにとっての奈緒は… 
  
 「仲間…違うな…」 
28: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:30:38.70 ID:1oure80i0
  
  
  
 「親友でありライバルでもある…大事な相方です」 
  
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