ある門番たちの日常のようです
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3: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/08/05(土) 00:22:17.63 ID:zgtgNmUDO
( ´_ゝ`)「ま、冗談はさておき………ほれ」

兄の方がガサガサと袋の中を漁り、何かを此方に投げてくる。かざした左手に収まったそれは、トイレが異様に綺麗な店舗が多いことに定評がある某コンビニチェーン店のサンドイッチだ。

(´<_` )「こっちは鈴谷の分だ。今時女子にはちと味気ないかも知れないがな」

「そんなこと全然無いよ!買ってきてくれただけでもすっごい助かるもん!」

鈴谷はそう言って手渡されたサンドイッチの包装を引っ?がすとノンストップで三口ほど齧りつき、それからペットボトルの紅茶の蓋を外し唇を付ける。くぴり、くぴりと可愛らしい音と共に、彼女の喉が何度か脈打った。

「───ぷっへぇ〜〜〜………あ゛ー、生き返ったわぁ〜〜〜」

ペットボトルの方も半分ほどを一息で空けて、それを勢いよく机の上に置きながら鈴谷が叫ぶ。

「いやー、9時間ぶりの飲食は染みるねぇ〜〜。この一食のために生きているって感じ!」

( ´_ゝ`)「言動が完全におっさんのそれだな」

(´<_` )「今時女子(52)だったか………」

「二人は鈴谷をからかわないと死んじゃう病気か何かなの?!」

どったんばったん大騒ぎを尻目に、サンドイッチを手に取り包装を破る。

一口かじると、たちまち甘い生クリームの味と果実の酸味が舌の上に広がった。

空腹は最高の調味料とはよく言ったもので、いざ飢えを自覚するとただのコンビニプレミアムでしかない筈のフルーツサンドが不覚にも涙が出るほど美味い。

( ´_ゝ`)「しっかしまぁとてつもない量の書類だな」

手に持っていた残骸を麦茶で流し込んだ俺が早々に二つ目を頬張る横で、兄の方が机の上にうずたかく積まれた紙束の内一つを手に取った。

ぱらぱらと捲りながら、弟より少しだけ高い鼻をふんっと鳴らす。何かに驚いたときのコイツの癖だ。

( ´_ゝ`)「そりゃ司令府も重要視するか。ドイツの一件は」


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