15: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:14:49.91 ID:W2SDnvMcO
 「天才だから許されるなんて思わないで!常識を持って!!時間を守るってそんなに難しい!?天才なら時計くらい読めるでしょ!?」  
  
 泉がここまで取り乱す姿を見るのは初めてで、晶葉はただ聞くことしか出来なかった。  
  
 「才能を言い訳に使わないで!努力なんてしなくていいから、凄いことなんてしなくていいから普通にしてよ!!そんなこと、誰にだって出来るでしょ!!!」  
16: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:15:22.29 ID:W2SDnvMcO
 「えっ…?」  
  
 「なっ…!?」  
  
 2人の意識は同じ1つの物に寄せられたが、それに対する反応は全く違っていた。  
17: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:16:05.64 ID:W2SDnvMcO
 「マズイマズイマズイ…まさか失くしたと思ってたあのスイッチがあんなところにあったとは…!」  
  
 部屋を飛び出し、とにかく部屋から離れるように走る2人。  
  
 「ねぇ何言って…。………まさかあれって本物!?」  
18: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:16:40.84 ID:W2SDnvMcO
  
  
  
  
 346プロダクションビル7階、会議室で上司のありがたいお言葉を頂戴していた第6芸能課プロデューサーの携帯が鳴った。 
19: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:17:15.72 ID:W2SDnvMcO
 ・・・・・・・・・・・・・  
 ・・・・・・・・・  
 ・・・・・  
  
 「やってくれたな」  
20: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:17:41.90 ID:W2SDnvMcO
 プロデューサーが部屋から出ると、2人のアイドルが待ち構えていた。  
  
 「おう、出迎えかボンバーマン」  
  
 「ウーマンだ」  
21: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:19:01.28 ID:W2SDnvMcO
 ・・・・・・・・・・・・  
 ・・・・・・・・  
 ・・・・  
  
 「…と、言うわけでドアが吹き飛んで部屋の中身が消し飛んだだけだから安心しろ」  
22: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:19:56.48 ID:W2SDnvMcO
 「減給…だけか?しかもたったの2ヶ月!?」 
  
 「ああ、それだけだ。それと、以前の部屋の詳しい検査と内装の修繕が終わるまでは中庭のプレハブをお前の好きに使っていいらしい、作業はそこでやってくれ」  
  
 「…あ、ああ…」  
23: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:21:30.57 ID:W2SDnvMcO
 「…晶葉、ちょっと部屋の外で待っててくれ」 
  
 「…む…あ、ああ…」  
  
 プロデューサーにそう言われ、晶葉は素直に事務所から出て行った。  
24: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:27:23.80 ID:W2SDnvMcO
 「それは?」 
  
 「…それ、は……」 
  
 確かに泉は天才が嫌いだ。今回の事件は泉がスイッチを押したとはいえ、そんなものを用意した晶葉が悪いという会社側の考え側も筋は通っている。  
25: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/08/05(土) 22:27:59.70 ID:W2SDnvMcO
 嫌い、だから?  
  
 だったらどうすればいいのだろう、妥協して表面上は仲良く取り繕うか、互いに分かり合うまで徹底的にぶつかり合うか。  
  
 答えが得られず、泉は頭を抱えた。  
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