22:znAUHOH90[sage]
2017/08/14(月) 23:57:49.26 ID:Gq/QuK8U0
  
 「Pさんの事が好きだよ。こんなに誰かを好きになることは、きっと二度と無いから。だからっ……」 
  
 だーっ、くそう。決壊しちゃった。 
 Pさんにその気がないなら諦めるから、とか、それでもアイドルは続けたい、とか、当分は好きでいさせてほしい、とか。 
23:znAUHOH90[sage]
2017/08/14(月) 23:59:46.66 ID:Gq/QuK8U0
  
 グッと、Pさんの力が強くなる。 
 あたしの顔が熱くなって、心臓が跳ね上がる。 
  
 「大学卒業して、アイドルも突っ走り切ったら、そしたら一緒になろう。周子が許してくれる限り、俺も周子の傍に居たい。」 
24:znAUHOH90[sage]
2017/08/15(火) 00:01:15.29 ID:ytW4vJUe0
  
 一瞬だけ、Pさんが怯えるような顔をした。Pさんでも、そんな顔するんだね。 
 大丈夫だよ、それは。五光が出るって決まってる花札みたいなもんだから。 
 あんたの育てたシューコちゃんを信用しぃ。 
  
25:znAUHOH90[sage]
2017/08/15(火) 00:05:57.99 ID:ytW4vJUe0
  
 「はーあ、あたしのファーストキスはお酒の味かあー」 
 「……俺はちょっとしょっぱかったな。涙味。」 
 「んー? ファーストやったん? ほんまに?」 
 「……それ、やっぱ正直に言わなきゃダメか?」 
26:znAUHOH90[sage]
2017/08/15(火) 00:07:29.49 ID:ytW4vJUe0
  
 「……俺はたぶん、一生周子には敵わないんだろうな。」 
 「あ、それ、一生一緒に居てくれや宣言? やったーん! シューコちゃん嫁入り確定♪」 
 「……まあ、どんな形になるかわからんが、そうなれるように頑張れるよ。」 
 「期待してるーん。ふふっ、信じてるからね?」 
27:znAUHOH90[sage]
2017/08/15(火) 00:13:13.12 ID:ytW4vJUe0
  
 「……そーゆー不意打ちは、反則かなーって」 
 「うっさい。大体お前、寮に外泊届け出してるのか。」 
 「んー……Pはん、うまいことやってな♪」 
 「お前なぁ」 
28:znAUHOH90[sage]
2017/08/15(火) 00:16:42.79 ID:ytW4vJUe0
  
 「すまんな。本当にこういうの、慣れてないんだ。どう接して良いのかわからない。」 
  
 カン、カン、カン、ふたりでアパートの階段を歩いていく。あたしの後から昇ってきたPさんが、ふとそんなことをつぶやいた。 
  
29:znAUHOH90[sage]
2017/08/15(火) 00:17:38.22 ID:ytW4vJUe0
 「――――――おかえり、Pさん!」 
  
 今日、とびっきりの笑顔で。 
 Pさん、お澄ましよりも笑ったあたしのほうが好きだから。 
 Pさんの話を聞いてから、これは絶対、やってあげたかったんだ。 
30:znAUHOH90[sage]
2017/08/15(火) 00:21:36.95 ID:ytW4vJUe0
 以上です。ありがとうございました。 
 二人は幸せな初夜を過ごし終了。 
  
 周子にうっさいあほ、いけず! って言われたいだけの人生だった。 
 寝て起きたら周子がおはようって言ってくんないですかね。 
31:名無しNIPPER[sage]
2017/08/15(火) 01:44:05.67 ID:I1WGMeqxO
 周子がおはようって言ってくる続きはよ 
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